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テレキャスター編の第三回となる今回は、テレキャスターのバリエーションについてのお話です。現在生産されているテレキャスターは、大きく四種類に分けられます。通常のテレキャスターを標準タイプとすると、その他にシンライン、カスタム、デラックスの3系統があります。また、テレキャスターの前身モデルであるエスクワイヤーも生産されています。

なお、参考までにこの記事を書いている時点(2026年2月)での、おおよその新品価格も書いておきますが、あくまでも参考程度ですので、実際の値段とは異なる場合があることは、ご了承ください。
テレキャスターの主なバリエーション
テレキャスター(標準タイプ)
標準タイプのテレキャスターはシングルのピックアップを二基搭載し、特にリアのピックアップはパネルタイプのブリッジ部分に取り付けてあるのが特徴的です。
エレキギターの中では最も簡単な構造とも言えるテレキャスターですが、その粗削りで素朴な作りこそが、奥深い個性の元になっているのでしょう。
価格面ではピンキリです。ギブソンのレスポールだと、スタンダードならこれくらい、カスタムならこれくらいという風に、タイプ毎に値段が異なりますが、フェンダーの場合は、同じタイプでもどの量産シリーズになるかで価格が変わる為、値段の幅が非常に広くなっています。
テレキャスターの場合は税込みでおおよそ、
・Standard(インドネシア製)・・・8~9万円
・Player II(メキシコ製)・・・10~12万円
・Made in Japan(日本製)・・・12~20万円
・Vintera II (メキシコ製)・・・17万円前後
・American Professional、American Professional II・・・21~27万円
・American Ultra II・・・27~36万円
・American Vintage II・・・30~40万円
・American Ultra Luxe Vintage・・・44~51万円
といったところと思われます。(シグネチャーモデルは、値段的にバラつきが大きいので除外しています。)なお、頭にAmericanがつくものは、アメリカのコロナ工場で生産されているものです。

ちなみに、廉価ブランドのスクワイアだと2.5万~7.5万円となります。
なぜ見た目がそれほど変わらないのに値段が違うのかというと、フェンダーはグレードの差を外観的なものでは出さず、使用している材料の質や、細かい部分の仕様違いなどで出しているからなんですね。
なので、これから後にご紹介するテレキャスターの派生品も、概ね上記のような量産シリーズ毎の値段になるものと思っていただいて良いかと思います。今回改めてフェンダー社のラインナップを見てみましたが、隙のない価格展開してますねぇ。
テレキャスター・シンライン
元祖エスクワイヤーの登場から約20年後の1968年に発売されたシンラインの特徴は、ボディ部分をくり抜いて蓋をしたセミホロウ(セミソリッドとも言う)・ボディ構造です。
ボディをくり抜いた当初の目的は軽量化のためだったのですが、偶然というか当然というか、標準タイプのテレキャスターとは異なる音色になっています。テレキャスターの抜けの良い音の部分と、セミホロウボディの反響によるこもった音とが混在し、独特のトーンになっているんですね。
なお、シンラインという名称は、元々ギブソンがフルアコースティックギターより薄い(thin,シン)ボディを持ったギターに対して使っていた名称を、借りたものらしいですね。従って、本来はセミホロウ・ボディを指す言葉ではないので、フェンダーの誤用ではないかと言われています。
テレキャスター・カスタム
フロントのピックアップを、フェンダー製ハムバッカーに換装してあるのがカスタムです。デビューは1972年で、発売当初からずっと継続して生産が続けられているモデル。
ピックガードが大きなものに変更されており、ピックアップのセレクタースイッチもレス・ポールと同じようなトグルタイプになっています。

テレキャスター・デラックス
カスタムと同じ1972年に登場したデラックスは、ピックアップを二基ともハムバッカーに変更したものとなります。他の外観的なものはカスタムと同じ仕様。
1981年に一旦生産中止となりますが、2004年に復活し、レギュラー化されています。又、セミホロウ・ボディ化したシンラインタイプのデラックス(デラックスタイプのシンライン?)も、ラインナップにあったりします。・・・正直、ここまで変えると果たしてテレキャスターなのかどうか、微妙なところではありますけどねぇ。
エスクワイヤー
テレキャスターの兄貴分であるエスクワイヤーも現在のラインナップに入っています。テレキャスターとの違いは、ピックアップがリアの一基のみになっている点。素朴で粗削りなテレキャスターの原点が、ここにあります。
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テレキャスターは、簡素な作りをしている分、プレイヤーの個性を出しやすいギターだと思います。ストラトキャスターの原型でありながら、ストラトとは全く違った雰囲気を持つ、すごくカッコいいギターですよね!


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