ギター好きなら絶対知っておくべきギターメーカー(ギブソン編:その1)

エレキギター

この記事は全2回中1回目です。  (その2)を読む

世界のエレキギターブランドをリードするフェンダーとギブソン。今回はギブソンについてのお話です。

フェンダーはエレキギター部門が強く、アコースティックギター部門が弱いのに比べ、ギブソンはアコギの世界でもマーチンと並ぶ巨人。歴史もフェンダーより古いのですが、ギブソン社の歴史をご紹介する前に、まず創業者であるギブソン氏のことをご紹介しておく必要があるでしょう。

ギブソン社の主力製品:レスポール

バイオリンメーカーとしてスタート

ギブソン社の創業者であるオーヴィル・ヘンリー・ギブソン氏の生年は1856年で、没年は1918年。エレキギターが発明されたのは1920年~1930年ごろのことです。つまり、ギブソン氏自身はエレキギターの開発には全くかかわっていないのです。

元々彼は、靴屋の店員などをしながら、趣味でバイオリンやギター、マンドリンなどを作って自分で演奏していたのですが、手先の器用な彼が作る楽器は評判が高くなり、1896年に本格的に楽器製作を本業にすることを決意します。

最初はバイオリン製作を中心にしていたようですが、そのうちギターやマンドリンにも手を伸ばしていき、バイオリン製作のノウハウを生かして、アーチトップ・ギターを作った事でも有名ですね。楽器の売れ行きが好調になったため、1902年に販売会社としてザ・ギブソン・マンドリン・ギター・マニファクチュアリングを設立。

これが現在のギブソン社の源流となります。フェンダーの創業者であるレオ・フェンダー氏が会社の経営に積極的だったのに比べ、ギブソン氏の方はかなり職人気質の人だったようで、社内では楽器製作の技術的なアドバイスを行う程度で、会社の経営にはあまり関わっていなかったようですね。

フェンダーとギブソンって同じギターメーカーでありながら、全く正反対の雰囲気を持っていたり、そうかと思うと気持ち悪いくらいそっくりな面もありますね。合理的な考えのフェンダーと職人気質のギブソン、全く違う社風です。作るギターもフラットトップの加工性を重視したフェンダーと、ソリッドギターにわざわざアーチトップ形状を持ってくるギブソン、なのに会社が買収されると同じような道筋を辿ってみたりとか、実に興味深い。

レスポールを持つ女性

アーチトップ・ギターのトップメーカー

ギブソン氏の死後もギブソン社は成長を続け、1920年~30年代にはアーチトップ・ギターのトップ企業としての地位を確立しました。さらに、1936年に世界初の商業ベースのエレキギターと言われるES-150を、1942年には現在でもアコースティックギターの定番モデルとして人気のJ-45を発売するなど、順調な発展を遂げていきます。J-45、持ってません!欲しいです!

レスポール発売

しかし、フェンダーの台頭により、業界の勢力図が一変。ライバルに先んじてソリッドギターの量産化に成功したフェンダーに対し、ギブソンは対抗措置として1952年にレスポールを発売します。レスポールは非常に良いギターなのは周知の通りですが、この時はまだ時代が追い付いていなかった。

その後もなんとかフェンダーの牙城を崩そうとするのですが、ストラトキャスターに代表されるフェンダーのソリッドギター群の前に、長期に渡って苦戦を強いられます。

1958年には、元祖変形ギター的な存在であるエクスプローラーとフライングVを発売するも、やはりフェンダーの顔色を変えさせるようなインパクトは出せませんでした。目の付け所は良いんですが、この時もやっぱり時代が追い付いていなかった。

救いとしては、同年に世界初の量産セミアコースティックギターであるES-335を発売していたこと。このES-335は、今でもセミアコの代表的モデルとして人気がありますね。

なんというか、この頃のギブソンって、考え方が古いのか新しいのかよくわかりませんねw

レスポールも当初はあまり売れなかった

60年代は苦戦も需要は高まる

1960年代後半に入り、ギブソンはレスポールの復活などにより息を吹き返すかに見えましたが、これも市場ニーズと合わなかったことでイマイチ不発。繰り返しますが、目の付けどころは良いんです。でもちょっとズレる。なんかこの感じって、ギブソンは今でも持ってない?w

ただ、1965年にフェンダーがCBSに買収されたことは追い風となったようです。買収により、質より量路線を歩み始めたフェンダーは、ユーザーの信頼を失いシェアを低下させてしまったのです。さあ、ついにチャンス到来です。

さらにはレッド・ツェッペリンなどのハードロック勢が台頭し、ロック向けの音色を持ったレスポールの需要は高まりを見せました。ここにきてついにエレキギターでも世界を獲りに来たのです。

エレキギター界の二大巨頭は、ギターの性格的なものもそうですが、成り立ちや歴史も対照的ですね。このあとフェンダーとギブソンは日本勢の台頭に苦しめられることになるのですが、この続きは次回で!

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